鍵の用語をしっかりと認識できてない人は多いです。
例えばマスターキー。
自宅を購入・賃貸した際に管理人の方から受け取る鍵は、マスターキーではありません。
そのため、鍵をなくした際に「マスターキーを紛失したのでスペアキーを作ってください」といっても聞き返されてしまうでしょう。
便宜的にスペアキーという言葉を活用しましたが、鍵をなくした際に新しい鍵を作りたいと思った場合、スペアキーという言葉を用いても同様に聞き返されてしまう可能性が高いです。
今回はマスターキー、そしてスペアキーを主軸にそれぞれの違いと役割を確認していきましょう。
「マスターキー」は、いくつかの錠を開けられる特殊な鍵です。
最も想像しやすい例でいうと、マンション全ての部屋が開けられる1本の鍵が該当します。
逆に1棟のマンションで住民各自が所有する鍵で開けられる錠を“逆マスターキーシステム”といい、ゴミ捨て場や共用スペースの鍵として採用されているシステムです。
マスターキーはマンションの管理人、若しくはオーナーが所有しています。
その性質上1人の住民の立場で所有することはまずあり得ません。
そのため、マンションの住民が鍵を紛失してしまった場合の「マスターキーをなくした」という表現は不適切なのです。
「スペアキー」は、合鍵の中でも普段は使用しない鍵です。
複数人で生活する場合は、オリジナルキーを元に家族の人数分の鍵を作成し、各人に配布します。
そして万が一の際、誰かが利用できるように引き出しにしまっておく予備の鍵がスペアキーです。
基本的には使わないことを前提として作成するため、記事冒頭のケースでは聞き返されてしまう可能性があるのですね。
この場合はただの合鍵というのが正確な表現でしょう。
スペアキーを持っている人は、家主やその家族です。
とはいえ日常生活では使用されない鍵であるため、一般的には引き出しや金庫にしまってあります。
居住する家に住んでいる人が万が一の際に活用できる鍵です。
よくマスターキーとスペアキーが対になる存在と認識している人がいますが、正しくは「純正キー」です。
純正キーはメーカーによって作成されたオリジナルの鍵です。
純正キーを元に町の鍵屋で複製した鍵を複製キーといい、スペアキーとして保管されることがあります。
つまりスペアキーの対になる存在が純正キーです。
またマスターキーを複製すればスペアキーが作成されますが、その性質から基本的に合鍵作成されるケースは珍しいことを併せて理解しておきましょう。
マスターキーはマンションの全ての部屋を開けるための鍵で、スペアキーは普段使われない予備の鍵です。
用語の違いを覚えることは、鍵を紛失した際のスムーズな対応に繋がります。
カンタンでも良いので理解していただけると、今後の生活に役立つのではないでしょうか。